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【書評】ザ・コーチ最高の自分に出会える『目標の達人ノート』で正しい目標設定を学ぶ

自称、世界No.2コーチとして活躍されている谷口貴彦さんが書かれた『ザ・コーチ 最高の自分に出会える『目標の達人ノート』』を読みました。
読んだきっかけは著者・谷口貴彦さんがプロコーチとして独立された経緯が自分と似ていたこと、私がコーチングを行う中で最も重点を置いている『目標をたてる』内容に焦点を絞られた内容で、面白いと評判だったからです。

結論としては、評判通り目標をたてるための重要なエッセンスがストーリー仕立てでサクサク読め、コーチングに興味がある人や、夢を叶えたいと願う全ての年代の人が気軽に読める本だと感じました。

本書について同じプロコーチの観点から、特に重要なエッセンスをまとめます。

 

【この本を読むべき人】
・コーチングに興味がある人
・夢を叶えたい人
・仕事にやるがいや達成感を得られない人
・自分の目標が見つけられない人
・リーダー、マネージャーになった人
・部下の育成に悩みを抱えている人

 

 

1、目標とは何?誤った目標設定では夢を叶えられない

ザ・コーチ第2章「目標の達人への道」が本書の最重要ポイントです。

普段何気なく使っている「目標」という言葉ですが、プロコーチとして活動している中で、目標設定を誤っている方が意外に多くいることを実感しています。
本当の意味で「目標」を理解し使えるようになると、夢の実現可能性がぐっとアップします。
私がコーチングをするうえでも、目標設定は間違えないよう慎重に行っています。

a、目標・ゴール・目的の意味を知る

本書では以下のように定義づけされています。

目標…目的を達成するために設けた目立て
ゴール…目的のための最終的な目印
目的…成し遂げようと目指す事柄

 

この定義を読んで「あれ?」と感じた人もいるのではないでしょうか。

コーチをしていると、目標=夢の頂上として理解している人が大変多くいらっしゃいますが、
実は目標というのは「何かを達成したい!」という夢の最下層にあるものなのです。
そしてその目標は、一般的に夢という言葉で用いられる最終的になりたいカタチ(=ゴール)に近づくための行動の1つ1つなのです。

わかりやすく図にするとこのようになります。

目標やゴールは現実的である特徴があります。例えば現実的な行動計画、行動基準、数値基準、進捗基準などです。
そして目標やゴールは目的を達成するためにたくさんのカタチで存在するため、複数存在します。
逆に目的は単一のもので、抽象的で主観的な事柄や言葉で表されます。

この目標・ゴール・目的の3つを理解しないまま夢を追い求めると、夢が夢のまま終わってしまったり、
夢の実現とは別の方向で頑張ってしまったり、挙句の果てには夢をもつことをやめてしまったりします

それほどこの第2章でまとめられている「目標・ゴール・目的」の定義はとても重要なコーチングをするうえでの基本中の基本になります。

 

b、目標・ゴール・目的の一例

私は料理が好きなので料理に例えてみます。

(一例)
  目的 → 家族の健康を支えたい
  ゴール→ 毎日手作りの食事を取り入れる
  目標 → すぐに食卓に出せる作り置きおかずを3種類作る

 

「家族の健康を支える」という目的を達成するためのゴールや目標は料理という枠以外にもっと複数存在しますが、
単なる料理1つとっても“何のために料理するのか”、目的を考えて取り組むと、とてもやりがいがあり、気合が入るものです。

私は結婚するまで台所に立ったことがない女子力の低さでしたが、今では「家族の健康を支える」という目的の下、料理本を見なくてもある程度の食事を用意することができるようになりました。(家庭料理レベルではありますが)

 

2、目標達成のブレーキになっているものを知る

目標・ゴール・目的について理解が深まり、正しく目標設定ができるようになった人が次に直面する問題が「ブレーキ」です。
このブレーキについては本書第4章「障害」でまとめられています。

「目標はあるのにいつも未達成に終わってしまう」という人はこのブレーキを理解することが目標達成に一歩近づく近道かもしれません。
本書で使われている言葉を用いて2種類のブレーキを紹介します。

a、現実的なブレーキ

例えば、以下のようなものが現実的なブレーキといえます

 ・結果主義的な評価
 ・他社からの批判
 ・学習的無知
 ・結果による人格否定
 ・弱みを克服することばかり強いられる経験

b、精神的なブレーキ

精神的なブレーキは以下のようなものです。

 ・変化に対する恐れ
 ・選択と決断に対する恐れ
 ・自己否定する負の感情
 ・他人からの評価を気にする気持ち

 

私自身様々な場面で上記のブレーキを感じています。

私は3歳と0歳の子を育てながら仕事をしています。
その為ベビーシッターをよく利用するのですが、

「そこまでして仕事したいの?」
「そんなに小さな子を置いて仕事するの?」
「私ならそんなに子供が小さいうちから仕事に復帰しないよ」

と他人から批判を受けることが多々あります。

精神的ブレーキを感じ、「やはり育児に専念すべきなのか」「仕事量を減らすべきなのか」と惑わされることもあります。

そんなとき、もう一度自分の目標・ゴール・目的を確認し、この感情はどこからきているのか、夢をあきらめるほどのものなのか冷静になって考えるようにしています。
分析してみると大抵のことは「気にしすぎ」だということがわかります。
そして他人軸にばかり気を取られていることがわかります。

ブレーキを感じたときは自分軸に立ち戻ることで乗り越えやすくなります

 

3、目標をたて確実に行動に移すためのコツ

目標・ゴール・目的の定義、目標に向かって行動することで起こりうるブレーキについて理解を深めた上で、さらに目標を確実に行動に移すコツを覚えておくと、モチベーションを維持することができます。

 

a、目標は可能な限り細分化する

目標はできる限り細かく細かくします。

よく山登りに例えられるのですが、登山初心者が「エベレストに登る!」と目標だてて無事成功する確率は低いですよね。

「毎日5キロのウォーキングをする」「高尾山に登る」「富士山に登る」など
最初はレベルを落とし、できるだけ細かく目標設定を立てると成功率が高まります。
成功率が上がると、次はもっと頑張ろう!と気分が高揚し、モチベーションが上がります。
その為夢を追うエネルギーが増幅するため、夢を叶えやすくなります。

 

b、すこしでも達成できたら自分を褒める

細分化した目標設定は1つでも達成できたら、自分を褒めてあげましょう。

「今日は3つ目標を達成する予定だったから、2つも未達成だ…。」
と負の感情が蓄積してしまうと、目標達成のノルマにばかり気を取られ、最終的な目的を忘れてしまいます。

目的達成のために細かく設定した自分の目標を信じ、1つでも達成したら「1歩夢が近づいた!」と感じることで、行動が継続されやすくなります。

 

c、目標は頻繁に書き換えていい

行動する中で「ちょっと違うな」と違和感を感じることは様々な場面で起こります。
それは目標設定についても同様です。

違和感を感じているのに最初にたてた目標設定を頑なに守る必要はありません。
目標のレベルが高すぎたなら、さらにレベルを落とした目標設定に変える、
目的達成に向けたよりよい目標設定を思いついたのなら、そちらに書き換えます。

目標設定は思っているよりも柔軟で臨機応変なものです。

 

d、ビリーフを変えることを恐れない

目的達成に向けた行動の中で違和感を感じるのであれば、ビリーフ(信念)を変えることも恐れてはいけません。
先ほど「目標は頻繁に書き換えていい」と同様に頑なに1つのビリーフにこだわる必要はありません。

本書では以下のように書かれています。

《目標を立てたら最後までやり遂げなくてはいけない》
《 ゴールや目標を立てたら、変えてはいけない》
このような思い込みと言っていいいビリーフは、時として、ブレーキを働かせます。
なので、こう言ったあまり合理的でないビリーフを持っていたら、これを書き換えて、ブレーキを軽くしてあげるといいのです。
※『ザ・コーチ』より引用

4、まとめ

長々と説明してきましたが、まとめると以下の通りです。

  • ある目的を達成するためにゴールが存在し、ゴールを達成のために細分化したものが目標である。
  • 目標やゴールは行動計画、行動基準、数値基準、進捗基準などのように現実的で1つの目的に対して複数存在する。逆に目的は単一のもので、抽象的で主観的な事柄や言葉で表される。
  • 目標を行動に移すと様々なブレーキと直面する。
  • ブレーキを感じたら、それは現実的なブレーキなのか、精神的ブレーキなのか分析してみる。
  • ブレーキを感じたら、自分軸で目標・ゴール・目的を見つめなおす。
  • 目標設定は可能な限り細分化し、1つでも達成できたら自分を褒める。
  • 目標設定は書き換えていい。
  • ビリーフは変えていい。
  • 頑なに最初に立てた目標設定を守らなくていい。

 

本書には今回まとめきれなかった重要なエッセンスがまだまだ多く散りばめられています。
上記まとめを読んで気になった人は是非本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。

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